本作『レッドタートル ある島の物語』は日本、フランス、ベルギー合作のアニメーション映画です。フランスのプリマ・リネア・プロダクションズ日本のスタジオジブリ、ベルギーのベルビジョンがそれぞれ制作を担当しています。また、監督はオランダ出身のアニメーション作家のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットが務めており非常に国際色豊かな作品となっています。本作はセリフが一切登場しないほぼサイレント映画であり、また登場人物の名前もありません。劇中で登場人物の名前が呼ばれることはないのです。ストーリーとしてはシンプルなためそれで充分というべきか、しかしどちらかというと、セリフがないからこそ表現される情感を感じます。無人島に流れ着いた人間の物語というと、古くからありふれたテーマに思われますが、だからこそ、それは普遍的なテーマであるともいうことができるでしょう。その普遍的なテーマがどのように言葉を使わずにして語られるか。そこがこの映画の醍醐味といえるでしょう。無人島で紡がれる家族の絆を軸に物語は展開していきますが、全編をとおして美しいアニメーションで丁寧に物語は綴られます。無機質な都会での暮らしが当たり前の日常として定着している人が圧倒的大多数をしめる現代日本に生きる私たちにとっては、それは夢の中のような情景です。朝起きた瞬間から、テレビやスマートフォン、新聞などの情報に圧倒され続け、工場で生産された食べ物を食べて、満員電車に押し込まれて1日をスタートする人のなんと多いことか。そしてそれを当たり前として受け入れている人のなんと多いことか。この映画にはもちろんそんなシーンが登場することはありません。そこで描かれるのは、何もない、けれどもただ美しい島の自然と、そこで繰り広げられる生きるための戦いです。実際、自分がこの島へ流れ着いたとして、その現実を受け入れて強く生きていけるのかというと、多くの人が返答をためらうのではないかと思います。それはあまりにも今の日常とはかけ離れているからです。ですが、いざ飛び込んでしまえばどうにでもなるのが人生とも言えますね。人の持つ適応能力というのはそれはもう驚くべきものであり、大概のことに人はなれるようにできています。無人島で漁をして家族3人生きていくなどということは、想像してもなかなかうまくいくとは思えません。ですが、実際やるしかなかったら、人はやるようにできています。きっと最初は自身がなくてもどうにか乗り越えていくことはできるのだと思います。

カジノゲームをプレイできるかはインターネット環境次第

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ですが、一点難をあげるとすると、それはおそらく無人島にはインターネット環境がないということです。インターネット環境がないということは、すなわちオンラインカジノで遊ぶことができないということです。オンラインカジノとはネット上で様々なカジノゲームをプレイすることができるサイトです。オンラインカジノにさえアクセスできれば、無人島だろうとどこだろうと退屈などすることはないですが、どう考えても無人島にインターネット環境は存在しませんね。現在の暮らしと無人島の暮らしの一番大きな違いをあげるとすると、電気ガス水道以外だとこのインターネット環境という部分になるのかもしれません。火も水も工夫次第でどうにかなる要素ではありますが、通信ということになると話がかなり変わります。無人島で通信手段として使えるのはせいぜい伝書鳩か、本作でも登場するように、瓶にメッセージを入れて海に流すくらいでしょう。そんな文明から離れた暮らしにあこがれを感じる人もきっと少なくはないかと思いますが、みなさんはいかがですか。そんな風に現代社会に対する問いかけを与えてくれる本作品。ぜひとも家族でご覧いただければと思います。